火星ばかり言われるけれど、月への移住の可能性はあるの?

火星移住計画「マーズワン・プロジェクト」で移住者の募集を行なうなどのニュースで、火星への関心が高まっています。

他の惑星に住むなんてとても夢のある話ですが、夢だけで終わらせてなるものかと移住についての研究が進められています。

ところで、人類が地球以外の天体でこれまでに降り立つことができたのは、月だけです。月は地球の衛星で、太陽系の天体の中でもっとも地球に近くにあります。

地球との距離は約38万km。1960年代から70年代にかけて実施されたアポロ計画の中で、計6回の有人月面着陸を成功させました。

地球にもっとも近く、人類が一度足を踏み入れたことのある月。移住計画の話が出てきてもよさそうですが、火星の計画の方が目立って聞こえます。月への移住計画は、現在はまったくないのでしょうか。

実は月への移住計画は着々と進んでいる

月への移住というほどではないものの、アメリカをはじめ、ロシア、中国、インド、日本などで月面基地計画がすすめられています。

月の表面、もしくは地下に人が居住できるスペースを建造し、これを拠点に月の探査、ひいては宇宙開発の範囲を広げる足がかりにしようという狙いがあるようです。

月は一見、クレーターばかりで何もなさそうですが、実は地球では貴重とされているヘリウム3が豊富に存在しているなど、資源が豊かにあります。

月面基地は、開発や資源採掘などが進んでいくにつれて、拡張されていくでしょう。月で仕事をする人々が住まうことになるからです。そういう意味では、月面基地計画は移住計画につながるものと言えそうです。

大気のない月が人類の「新居」になるには時間がかかる

月への移住計画はありますが、火星の移住計画とは、移住の内容が異なっていると思われます。

火星への移住計画は、火星で人の生活が営まれつづけることに目的があります。最終的には地球と同様の暮らしを可能となるように火星の大気や環境を惑星ごと改造しようというテラフォーミング計画などの考え方が出てきます。

しかし、月に関しては作業したり、採掘したり、研究したりする場所としての居住が考えられているようです。火星が新居なら、月は出張所のようなイメージと言ってもよいかもしれません。

これについて、もっとも大きなポイントは大気の有無でしょう。火星には薄いながらも大気がありますが、月には大気がほとんどありません。大気がないということは、酸素もなく呼吸ができないので、人は生存できません。

また、それだけではなく、大気がない月では宇宙からの放射線が容赦なくふりそそぎます。放射線は人の体に有害ですから、月の表面に立つには常に保護スーツが必須となります。

火星の大気は、現時点では人の生存が可能な組成ではありませんが、まったく大気がない状態ではないので、改造の可能性を充分もっていますが、ほぼ真空の月に大気をまとわせることは、現在の技術では、火星の大気・環境を変えることよりもずっと難しいと考えられています。

月で保護スーツなしで人が歩き回るには、火星よりも時間がかかるのでしょう。

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最後に

地球と同様の生活はできないかもしれませんが、月面に基地を設けることで、その後の宇宙開発が飛躍的に発展する可能性があります。

たとえば他の惑星へ向かう場合など、月を経由地にすれば、地球から直接向かうよりも燃料の節約をはかることができるそうです。

日本からも、2007年に月を周回する探査機「かぐや」が打ち上げられました。かぐやは、2009年に使命を終えて月面に落下するまで、様々なデータをもたらしました。

このようなデータが、今後の月移住計画のヒントに繋がっていくのですね!

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